群馬県桐生市相続相談 フリーダイヤル
お問合せ

ブログ

  • 2026.03.24

    ブログ

    相続から3年以内がポイント!取得費加算の特例の適用条件とは

    相続した不動産や株を売却する場合、「取得費加算の特例」を利用することで税金を軽減できる可能性があります。特に重要なのは「相続から3年以内」という期限です。

    今回は、相続した財産を売却する際に知っておきたい取得費加算の特例の仕組みと適用条件について解説します。


    ■ 相続した不動産や株を売ると税金がかかる

    相続した不動産や株などを売却すると、売却額が取得費(被相続人の取得価額を継承できる)より高い場合には利益(譲渡所得)が発生し、所得税や住民税が課税されます。

    例えば、相続した土地を3,000万円で売却し、その土地の取得費(被相続人の取得価額=購入時の価格)が1,000万円とされる場合、差額の2,000万円が利益となり、税金の対象になります。場合によっては、大きな税負担になることもあります。

    このような場合に活用できるのが取得費加算の特例です。


     取得費加算の特例とは

    取得費加算の特例とは、支払った相続税の一部を取得費として加算できる制度です。

    取得費が増えることで譲渡所得が減るため、結果として所得税の負担を軽くすることができます。
    例えば、本来の取得費が1,000万円だった土地でも、相続税のうち200万円を取得費に加算できれば、取得費は1,200万円になります。

    その結果、課税対象となる利益が減り、税金の軽減につながります。

    実際の取得費への加算額は、相続税の総額 × (対象資産の課税価格 ÷ 全財産の課税価格)で按分して算出します。

    国税庁「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3267.htm


    ■ 取得費加算の特例の主な適用条件

    この特例を利用するためには、いくつかの条件があります。

    相続や遺贈により財産を取得していること
    この特例は、相続や遺贈によって取得した財産が対象です。
    生前贈与などで取得した財産は対象になりません。

    その財産について相続税が課されていること
    財産を取得した人が相続税を納付していることも条件です。
    相続により財産を取得していても、基礎控除や配偶者控除などにより相続税の納付が発生していない場合は、この特例は利用できません。

    相続から3年以内に売却していること
    最も重要なのがこの期限です。

    対象となるのは、
    相続開始の翌日から、相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売却した場合です。 この期限を過ぎてしまうと、取得費加算の特例は適用できなくなります。


    ■ 代償分割の場合は注意が必要

    遺産分割をスムーズに進める方法の一つに、「代償分割」という方法があります。

    代償分割とは、複数いる相続人のうち一人(または数人)が代表して不動産などの財産を取得し、その代わりに他の相続人へ現金(代償金)を支払うという分割方法です。相続人同士の話し合いをまとめやすくするため、実務でもよく利用されています。

    しかし、代償金を支払って取得した財産を売却した場合には注意が必要です。 この場合、取得費に加算できる相続税額の計算方法が通常とは異なり、加算できる金額が少なくなる可能性があります。
    その結果、取得費加算の特例による税金軽減の効果が小さくなってしまうことがあります。


    ■ 遺産分割の段階で税金も考えることが大切

    相続の際は、「どのように分けるか」という点に意識が向きがちですが、将来売却する可能性があるかどうかも重要なポイントです。

    もし相続した不動産や株を将来売却する見込みがあり、取得費加算の特例を利用する可能性がある場合には、遺産分割協議の段階で代償分割以外の方法も検討することが望ましい場合があります。

    分割方法によって、将来の税負担が変わる可能性があるためです。


    ■ まとめ

    相続した不動産や株を売却する場合、取得費加算の特例を利用することで税負担を軽減できる可能性があります。

    特に重要なのは次のポイントです。

    • 相続税を支払っていること
    • 相続や遺贈で取得した財産であること
    • 相続から3年以内に売却すること

    また、代償分割で財産を取得した場合は、取得費加算の効果が小さくなる可能性がある点にも注意が必要です。

    相続財産の売却を検討している場合は、売却のタイミングだけでなく、遺産分割の方法も含めて早めに税金を確認しておくことが大切です。


    ■申告が必要か迷ったら、まずは専門家へご相談を

    相続税申告は専門的な知識や判断が求められる場面も多く、ご不安を感じる方もいらっしゃるかと思います。
    当事務所では、お一人おひとりの状況に寄り添い、丁寧にサポートいたします。
    相続税の申告が必要かどうか迷われた際も、どうぞお気軽にご相談ください。

    PROFILE

    税理士法人 向田会計 代表社員 向田靖
    税理士法人 向田会計 代表社員 向田靖
    向田会計は群馬県桐生市を拠点として、相続・贈与申告で年間50件以上の実績を持っています。満足のいく相続解決に向けて、常にお客様の立場に立った視点でサポートしております。
    創業(1970年)からの経験と知識を、皆様のお役に立てるよう精一杯発揮し、より円滑な相続の解決と相続・贈与の申告を心掛けております。
相談は全て無料相続や相続税申告、事業承継のご相談はお気軽にどうぞ