相続税とは

相続税とは
Q. 相続はかかるの?

A. 相続税とは、相続または遺贈により財産を取得する際に、一定以上の財産がある場合に相続する遺族に課せられる税金です。
相続税には、基礎控除があります。

遺産の評価額から故人の債務(借金など)や葬儀費用を控除した課税価格の合計が、基礎控除の金額以下であれば相続税はかかりません。

相続で得た財産ー債務や葬式費用=課税価格の合計額≦基礎控除額
※基礎控除額とは3000万円+法定相続人数×600万円
Q. 法定相続人とは?

A. 民法の規定により法定相続人になれる人は、配偶者(法律上の夫または妻)、子(直系卑属)、父母(直系尊属)、兄弟姉妹(傍系血族)の4種類の立場の人です。ですから、遺言がない場合には、内縁の妻や夫はもちろん、たとえ親族であっても嫁や叔父・叔母などは遺産を受け継ぐことができません。もし、内縁の妻や長男の嫁、叔父・叔母などに遺産を残したいのであれば、これらの者を受遺者とする遺言書を作成する必要があります。

法定相続人の順位
第1順位の相続人

被相続人に子がある場合には、子と配偶者が相続人となります。なお、子には、胎児、養子、非摘出子、も含まれます。
※配偶者が死亡している場合は子が全部相続します。

第2順位の相続人

被相続人に子がない場合には、被相続人の父母と配偶者が相続人となります。
※配偶者が死亡している場合は父母が全部相続します。

第3順位の相続人

被相続人に子がなく、父母も死亡している場合には、被相続人の兄弟姉妹と配偶者が相続人となります。
※配偶者が死亡している場合は兄弟姉妹が全部相続します。

このように、配偶者は常に相続人となり、父母と兄弟姉妹は上の順位の相続人がいない場合にのみ相続人となります。

ただし、子が死亡している場合には、子の直系卑属(子や孫など)が、父母が死亡している場合には父母の直系尊属が、兄弟姉妹が死亡している場合には、兄弟姉妹の子(被相続人の甥姪まで)が各々の相続権を引継いで相続人になります。これを「代襲相続(だいしゅうそうぞく)」といいます。

法定相続人の範囲(図解)

相続手続きの期限
Q. いつまでに何をしなければいけないのか?

A. 相続申告期限は相続発生後10ヶ月以内です。
期限後の申告となると、配偶者控除・小規模宅地の特例・納税猶予の特例等が受けられず相続税を必要以上に支払うことになってしまいます。

相続手続きの最終的な目標は、相続税の申告(相続税の発生のない方は財産の移転手続き)です。
多くの手続きがありますので、一つ一つを着実に行ってきましょう!

相続タイムスケジュール
相続人の死亡(相続開始)

相続財産の名義変更手続きなど

一定期間の間にしっかりと手続きを進めないと、知らなかったでは済まされない失敗をしてしまう事にもなりかねません。
相続手続きの中には、色々な落とし穴がありますから、過信せずひとつひとつ丁寧に見ていくことをお勧めします。

相続税率、相続税早算表
法定相続割合で分けた後の金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円
相続税の計算例
相続で得た財産 5,500万円
借金 0円
葬儀にかかった費用 500万円
相続人 4人

3,000万円+600万円×4人=5,400万円(基礎控除額)
5,500万円ー(0円+500万円)=5,000万円(課税価格合計)

5,000万円(課税価格の合計)≦5,400万円(基礎控除額)

この場合、課税対象額の合計が基礎控除額よりも低いため、相続税は発生しません。
相続税の計算は、課税遺産総額を各相続人が民法の規定により法定相続分に応じて取得したものとみなして、各人ごとの相続税を求めます。
これらを合計したものが相続税の合計となります。
ただし、実際の遺産の持ち分は法定相続通りにはいかないこともあります。
算出が難しい場合もございますので、専門家に相談することをおすすめします。

相続税の目安
相続税はだいたいこれくらいになると考えて下さい。

(法定相続分にて相続・配偶者の税額軽減適用にて計算)

(単位:万円)

相続財産総額 配偶者あり 配偶者なし
子1人 子2人 子3人 子1人 子2人 子3人
4,000万円 0 0 0 40 0 0
5,000万円 40 10 0 160 80 19
6,000万円 90 60 30 310 180 120
7,000万円 160 112 79 480 320 219
8,000万円 235 175 137 680 470 329
9,000万円 310 240 200 920 620 480
1億円 385 315 262 1220 770 629
1.2億円 580 480 402 1820 1160 930
1.5億円 920 747 665 2860 1840 1440
1.8億円 1370 1100 992 4060 2740 2040
2億円 1670 1350 1217 4860 3340 2459
2.5億円 2460 1985 1799 6930 4920 3959
3億円 3460 2860 2540 9180 6920 5460
4億円 5460 4610 4154 14000 10920 8979
5億円 7605 6555 5962 19000 15210 12979
10億円 19750 17810 16634 45820 39500 34999
注意

1. 相続人は法定相続分で財産を相続したものとして計算しています。
2. 妻には相続税の税額軽減の特例を適用しています。(相続財産 1億6,000万円までは無税)
3. 贈与税額控除、未成年者控除、障害者控除、相次相続控除などの税額控除はないものと仮定しています。

相続税計算例題

土地1億円 建物3,000万円 預金5,000万円  借入金2,000万円を妻と子2人で相続した場合。

(土地1億円+建物3,000万円+預金5,000万円)ー 借入金2,000万円=正味資産1億6,000万円

法定相続分 妻 1/2 子 1/4づつで相続した場合
妻 1,700万円、子 600万円づつの相続税となりますが、妻には税額軽減の特例があるため、妻は税額軽減の特例があるため、妻は相続税 0円 子は相続税 600万円づつとなり相続税総額は 1,200万円となります。

相続放棄
Q. 相続放棄とは?

A. 相続放棄とは、残った財産がプラスの財産が多くても相続せず、マイナスの財産が多くても債務の負担をしないことで、全ての相続を受け継がないということを意味します。

相続放棄すると、その法定相続人は最初から相続人でなかったということになります。

相続放棄を選択するとき

マイナスの財産が明らかに多い場合や相続争いなどに巻き込まれたくない場合に相続放棄を選択される方が多いです。
どのような選択をするかは一度専門家にご相談することをお勧めします。

相続放棄の手続き

相続放棄の手続きは、原則として相続の開始を知ったときから3ヶ月以内に、家庭裁判所に対して「相続放棄申述書」を提出します。家庭裁判所に認められれば「相続放棄陳述受理証明書」が交付され、この証明書が相続放棄をした証明となるのです。

3ヶ月を過ぎてしまうと、原則としてプラスの財産もマイナスの財産も全て受け継ぐという単純承認をしたとみなされます。

相続放棄を検討されている方は、期限についての注意が必要です。

相続放棄の注意点

3ヶ月以内に相続放棄をするかどうか決めることが出来ない特別の事情がある場合は、家庭裁判所に、

  • 「相続放棄のための申述期間延長」を申請することにより、この3ヶ月間の期間を延長してもらえる場合があります。
  • 相続放棄は、自分の相続する権利全てを放棄するということなので、一部の放棄など条件をつけることはできません。
  • 相続放棄は一度家庭裁判所に申述すると取り消すことができません。
    そのため相続放棄は相続財産がある程度はっきりした後に行うことをお勧めします。